米メタ、ニュースの共有停止の可能性を示唆 使用料めぐる米法案に懸念

ベン・デリコ、ジェイムズ・クレイトン、BBCニュース、米サンフランシスコ

フェイスブックやインスタグラムを運営する米メタは5日、アメリカでフェイスブックでのニュースコンテンツの共有をやめる可能性があると明らかにした。

米議会には、フェイスブックで共有されるコンテンツの使用料に関して、報道機関にこれまでより大きな交渉権限を与える新たな法案が出されている。メタはこれに反対している。

オーストラリアではすでに同様の法律が可決されており、フェイスブックは昨年、ニュースの共有を一時的に停止した

メタは、自社のプラットフォームについて、困難な状況にある報道機関のサイトの閲覧を増やしていると主張している。

また、出版社がフェイスブックにコンテンツを上げるのは、「それが各社に利益をもたらす」からだとしている。

SNS企業との団体交渉権を強化

米上院に出されている法案は、ジャーナリズムの競争と保護に関する法律(JCPA)案。エイミー・クロブシャー上院議員(ミネソタ州、民主党)が提出したもので、超党派の支持を集めている。

出版社や放送局などが広告収入のシェア拡大を目的に、ソーシャルメディア企業と団体交渉する権限を強化する内容となっている。

メディア各社はメタについて、同社のプラットフォームでニュース記事を共有することで、巨額の金銭を得ていると主張している。

新型コロナウイルスのパンデミックの期間は、メタが巨額の利益を上げる一方で、特に地方のメディアが苦戦した。

しかしメタは、そうした見方は間違いだと反論。同社はかえって、ニュースの情報源へのアクセス数を増加させるとしている。

メタ広報担当のアンディ・ストーン氏は、「議会が国家安全保障法の一部として、思慮に欠けるジャーナリズム法案を可決した場合、私たちは自社のプラットフォームからニュースを完全に排除することを検討せざるを得なくなる」と述べた。

同社はまた、フェイスブックでのニュースの共有は、収益のごくわずかだと主張している。

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オーストラリアでは昨年3月、同様の法律が施行された。これを受けてフェイスブック側は、同国でのニュースフィードを一時的に停止した。

その後、さまざまな批判を受けたことから、メタは素早くこの決定を覆した。

メタの広報担当者は、オーストラリアの法案に関して昨年出した声明で、「フェイスブックにとって、ニュースから得られるビジネス上の利益はごくわずかだ。ニュースは、ニュースフィードで見られるコンテンツの4%未満となっている」とした。

アメリカで検討されている法案は、「ビッグ・テック」と呼ばれる巨大IT企業の支配を変えることを目的とした、いくつかの法律のひとつ。

支持者たちは、この法案が通らなければ、ソーシャルメディアがアメリカの「事実上の地方紙」になるとしている。

非営利団体「米経済自由プロジェクト」のマット・ストーラー調査責任者は、メディア各社がメタに「食い物にされている」と述べた。

「議会を脅そうとするメタの企業努力は、この独占がなぜ世界中の民主主義にとって脅威なのかを改めて証明している」と述べた。