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トランプ氏、米司法省を提訴 自宅の家宅捜索で
ドナルド・トランプ前米大統領は22日、連邦捜査局(FBI)が自宅から押収した政府文書などについて司法省による捜査の差し止めを求める訴えを起こした。
トランプ氏の弁護団は、フロリダ州にあるトランプ氏の私邸兼リゾート施設「マール・ア・ラーゴ」からFBIが今月8日に押収した機密文書11組について、「スペシャル・マスター」(裁判官の補助的業務を請け負う)と呼ばれる特任弁護士の任命を求めた。同州の連邦地裁に提訴した。
弁護団は、政府の最高機密文書などがトランプ邸で発見されたことについて、大統領特権の対象に当たるかどうかなどを判断するため、「スペシャル・マスター」の任命を求めている。大統領特権が認められると、特定の公文書の公開が免除される場合がある。
「スペシャル・マスター」とは通常、複雑な訴訟で事実審理などについて裁判官を補助するため、裁判所が任命する。提出された事件資料について、裁判所が証拠として採用するにふさわしいものかなどを見極める作業が多く必要とされる場合などに、任命されることが多い。
トランプ氏の訴状は、「有意義な安全措置」のない状態で「検察側による(押収文書)の点検を許すのは不合理」だとして、「押収品を返却しない限り(中略)『大統領の公務執行にあたり交わされた会話の守秘性』を維持し、『重要な公共の利益』を守るには、スペシャル・マスターの中立な検討が不可欠」だと主張している。
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司法省は短い声明で、トランプ氏による提訴について承知しており、その内容については法廷で回答すると述べた。アンソニー・コーリー報道官は、「マール・ア・ラーゴでの家宅捜索は、要件となる相当な理由を連邦裁判所が認め、承認された」ものだと述べた。
司法省は、トランプ邸の家宅捜索で、政府の最高機密文書などを発見・押収したと明らかにしている。同省は、トランプ氏が機密文書を違法に扱った疑いで調べている。
トランプ氏は一切の問題行動はなかったと主張。ホワイトハウスから自宅へ持ち込んだ政府文書はすべて、自ら機密指定を解除したもので、安全だとしている。
アメリカで、大統領経験者の自宅が刑事捜査の対象になるのは初めて。
トランプ氏側の主張は
トランプ氏の訴状はさらに、FBIの家宅捜索は政治的動機によるもので、2024年大統領選にトランプ氏が出馬できないようにするとともに、今年11月の中間選挙で共和党候補を不利にしようとしていると、トランプ氏のこれまでの主張を繰り返している。
「もし本人が出馬を決めた場合、ドナルド・J・トランプ大統領が2024年大統領選の共和党予備選で最有力候補になるのは明白だ」とも、訴状は主張している。
トランプ氏の弁護団は訴状で「法の執行はアメリカ人を守る盾で、政治的目的のために武器として使われてはならない」として、約20人のFBI捜査官が「マール・ア・ラーゴ」を家宅捜索したのは、「大半のアメリカ人にどれほどの動揺をもたらすか、まったく理解していない」「衝撃的に強硬な措置」だったと批判。司法省はただ単に、「トランプ大統領再出馬への妨害を応援したり、あるいは政治的に役に立つ文書が何かないか探し回ったりするため、鼻を突っ込みたかっただけだ」とも書いている。
訴状はさらに、押収品の内容をもっと詳しく書き出した一覧表の提供を、司法省に求めている。
訴状はさらに、強制捜査の前からすでにトランプ氏はFBIに協力していたと述べるほか、家宅捜索令状の内容は不当におおざっぱで、不合理な捜索押収を禁止する合衆国憲法修正第4条に違反していると主張している。
また、家宅捜索の3日後にトランプ氏は、6月の時点で「マール・ア・ラーゴ」を訪れたFBI捜査官に連絡をとり、家宅捜索を承認したメリック・ガーランド司法長官への伝言を託したという。
それによるとトランプ氏側は司法長官に、「強制捜査について国中の人から声が届いている」として、「その人たちの様子を一言で表すならば、『怒っている』の一言に尽きる」と伝えようとした。
「熱量が上がっている。圧力が高まっている。熱気を鎮め、圧力を抑えるため、自分にできることが何かあるなら、教えてもらいたい」という内容も、トランプ氏はガーランド長官に伝えようとしたという。
フロリダ州の連邦地裁は、捜索令状や押収品リストの公表は認めたものの、宣誓供述書の公表については検討中(宣誓供述書とはこの場合、捜索令状を請求する際に、その根拠として捜査当局が裁判所に提出したもの)。
南部フロリダ州連邦地裁のブルース・ラインハート判事は22日、宣誓供述書の公表について、政府による黒塗り箇所があまりに多岐にわたるため、公表しても「無意味」なものになっているとした上で、国民の重大関心事である以上、完全に非公開にするべきではないという考えを示した。ラインハート判事は今月5日に、司法省の申請を受けて捜索令状の発行を許可した。