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ジョギング中の黒人青年射殺、有罪の被告3人に終身刑 米ジョージア
米ジョージア州でジョギング中の黒人男性アマード・アーバリーさん(当時25)を射殺した罪で有罪になった白人男性3人について7日、量刑の言い渡しがあり、3人に終身刑が言い渡された。
アーバリーさんは2020年2月23日、住宅地をジョギングしていたところ、トラヴィス・マクマイケル被告(35)と父親のグレゴリー・マクマイケル被告(65)、2人の隣人のウィリアム・ブライアン被告(52)に追跡され、射殺された。
ジョージア州グリン郡裁判所のティモシー・ワームスリー裁判長は、マクマイケル親子に対して仮釈放の可能性のない終身刑を言い渡した。ブライアン被告には、服役30年後に仮釈放の検討を認める量刑を言い渡した。
裁判長は、マクマイケル親子がアーバリーさん殺害について反省の念を示さず、被害者に一切の共感を示さなかったと指摘。犯行を撮影した動画で口にしていた「無神経」な発言や行動も、厳しい量刑に影響したと説明した。
「自らの手で法を執行しようとするのは、危険な行為だ」と裁判長は述べ、「(犯行現場の)サティラ・ショアーズでアマード・アーバリーさんが(追跡され)逃げて走っていた時間のごく一部」を実感するためとして、1分間の黙祷(もくとう)を指示。「彼がどれだけ恐ろしい思いをしていたか、そのことを自分は何度も考えていた」と説明した。
裁判長はさらに、「後悔とはただ単に、残念だと口にすることではない。後悔とは、しっかり実感して行動に移すものだ」と述べ、「アマード・アーバリーが倒れた後、マクマイケル親子は彼に背を向けた」と指摘した。
一方で、マクマイケル親子の後ろから犯行を撮影していたブライアン被告については、アーバリーさんの追跡に参加したものの、事件から間もなく「起きてはならないことが起きてしまったと、深い懸念をあらわにしていた」ため、仮釈放の機会が与えられるべきだとして、仮釈放の可能性の余地を残した量刑にした。
被告たちは公判で、アーバリーさんを死なせたのは正当防衛だと主張していた。
一方、量刑の言い渡しに先立ち、アーバリーさんの遺族は被告3人に対して「最も重い罰」を求めていた。
終身刑の言い渡しを聞いた後、アーバリーさんの母親ワンダ・クーパー=ジョーンズさんは涙ながらに、「この判決はあなたを戻してはくれない」と息子に語りかけた上で、「とても辛い日々の区切りにはなる」と述べた。
「あなたを埋葬したあの日、あなたに約束したよね。あなたを愛しているし、いつの日かどうにかして、あなたのために正義を獲得すると」とクーパー=ジョーンズさんは、亡くなった息子に約束を果たしたと伝えた。
上訴の方針
被告3人の弁護士はいずれも、有罪評決を受けて上訴する方針を示していた。ジョギング中の黒人青年射殺、有罪の被告3人に終身刑 米ジョージア
ブライアン被告の弁護士は、被告には殺意はなく殺害の実行犯でもなかったとして、仮釈放の可能性を与えられるべきだと主張していた。
マクマイケル親子の弁護団は、被告2人は共に家族や地域社会や国を大切にする善良な人間で、「悪い行動をひとつ」犯してしまっただけだと主張し、「仮釈放の機会がない人生に値するほど真っ黒な魂の持ち主ではない」と情状酌量を求めていた。
これに対して主任検察官のリンダ・ドゥニコスキ氏は激しく反論。「トラヴィス・マクマイケルはあの日が人生最悪の日だと言ったが、その結果、アマード・アーバリーはどうなった?」と非難していた。
被告3人はさらに来月、アーバリーさんの人種を理由に犯行に及んだとして、連邦法違反のヘイトクライム罪でも裁判にかけられる。
アーバリーさんの母クーパー=ジョーンズさんは別途、被告3人と、被告たちを犯行現場で逮捕しなかった警官たちに対して、自ら原告となり民事の訴えを起こしている。