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米ロ首脳会談、握手はするも不和残る 核軍備管理の対話には合意
米ロの両大統領は16日、 スイス・ジュネーヴで会談した。両大統領は個別の記者会見でそれぞれ成果を強調したものの、2018年以来となる米ロ首脳会談は具体的成果には乏しかった。初対面ではないが、バイデン米政権発足後、初の対面会談だった。
アメリカのバイデン大統領は会談後、お互いが相手に異論を伝えたものの、大げさな物言いはしなかったと記者団に話した。また、ロシアは新しい冷戦を望んでいないと述べた。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、バイデン氏について経験豊富な国家指導者で、自分たちはお互い「同じ言語」を使う者同士だと話した。
両大統領の会談は予定より短かかったが、約3時間に及んだ。
バイデン氏は記者会見で、首脳同士が対面して直接話をするのは何ものにも代えがたいことだと意義を強調した上で、今回の協議にかけた時間は十分だったと述べた。また、「価値観や原理原則にのっとるものは何ひとつ手放さず、両国関係を大いに改善できる展望が本当にあると思う」と期待を示した。
プーチン氏は記者会見で、「会談はもちろん、しっかりしたものだった。色々な課題で私たちの立場は異なるが、2人とも相手を理解しようという意欲や、立場を近づける方法を探そうという意欲を見せたと思う。とても建設的な会話だった」と話した。
双方は、核軍備管理の対話開始に合意。さらに、互いの大使を双方の首都に戻す方針を確認した。両国は、アメリカが2020年大統領選にロシアが干渉したと批判したのを受け、今年3月に大使を互いに帰国させていた。
しかし、懸案のサイバー犯罪対策やウクライナ政策、収監中のロシア野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の扱いなどを含め、それ以外の課題については合意の様子は乏しかった。
バイデン氏は、万が一ナワリヌイ氏がこのまま獄死するようなことがあれば、ロシアにとって「破壊的な結果」になると述べた。
野党勢力の指導者ナワリヌイ氏に対し、モスクワの裁判所は今年2月、過去の有罪判決の執行猶予を取り消し、禁錮3年6カ月の刑の執行を決定した。刑期は2年半残っている。
ナワリヌイ氏は昨年8月、ロシア・シベリアを旅客機で移動中に体調が悪化。治療のためドイツ・ベルリンの病院に移送された。ドイツ政府は9月、ナワリヌイ氏に対して神経剤ノビチョクによる毒殺が図られた「明確な証拠」があると発表した。今月17日にベルリンから帰国した同氏は、モスクワ郊外の空港で逮捕された。4月には24日間、獄中でハンガーストライキを続けた。
協議内容は
首脳会談の前、双方とも両国関係は過去最低の状態だと述べていた。
プーチン氏は、相手国で受刑中の自国民を双方が交換する可能性について示唆していた。
アメリカが重視していた相次ぐサイバー攻撃については、プーチン氏はロシアの責任を否定。逆に、ロシアに対するサイバー攻撃のほとんどはアメリカから始まっていると批判した。
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バイデン大統領は、水やエネルギーなどライフラインのインフラは、ハッキングを含むあらゆる攻撃の対象から外されなくてはならないとプーチン大統領に告げたと、記者団に話した。
両大統領は、政府に抗議する権利を含め、人権について、姿勢が大きく食い違ったという。
バイデン氏は、刑務所内の扱いに抗議して4月にハンストを行ったナワリヌイ氏について、懸念をプーチン氏に伝えた。しかし、プーチン氏はこれを一蹴し、法律を無視したナワリヌイ氏はドイツから帰国した時に自分が逮捕されることは、承知していたはずだと答えたという。
ナワリヌイ氏は、自分に神経剤を使うよう命令したのはプーチン氏だと批判しているが、プーチン氏はこれを否定している。
国民の抗議する権利についてプーチン氏は、今年1月の米連邦議会襲撃事件や、昨年夏にアメリカ各地で黒人差別や警察暴力に抗議して起きた「黒人の命も大事だ(BLM)」運動のような騒ぎが、ロシア国内で起きて欲しくないと話した。
これを受けてバイデン氏は、BLM運動に対するプーチン氏の発言は「ばかげている」と反論し、人権問題は常に「議題であり続ける」と述べた。
バイデン氏はジュネーヴ空港で大統領専用機「エアフォース・ワン」に搭乗する前、プーチン大統領率いるロシアが態度を変えると思うかと記者団に質問され、ロシアがいま「とてもとても厳しい状況にある」と答えた。
「中国に締め付けられている。なんとしても主要国であり続けたいと必死だ」と、バイデン大統領はロシアの状況について見解を述べた。
これに対してプーチン氏は、ロシアが核保有国で、重要な国だと繰り返した。BBCのサラ・レインズフォード・モスクワ特派員はプーチン氏について、ロシアの経済規模はアメリカより小さいが、ロシアは今も重要な主要国で、だからこそバイデン大統領は自分と話をしに来たのだとアピールする意図があったとした。