エヴェレスト登頂、女性の最速記録を更新 香港の元教師

Tsang Yin-Hung, 45, who scaled Mount Everest in less than 26 hours

画像提供, Reuters

画像説明, 曾燕紅さんはエヴェレストを26時間かけずに登り切った

世界最高峰エヴェレスト(標高8849メートル)の女性による最速登頂記録を、香港の元教師が塗り替えた。

曾燕紅さん(45)は22日午後1時20分にベースキャンプを出発。23日午後3時10分、エヴェレストの頂上に立った。登頂にかかった時間は25時間50分だった。ネパール政府関係者がAFP通信に話した。

それまでの女性による最速記録は、2017年にネパール人登山家が打ち立てた39時間6分だった。曾さんは、それを一気に12時間以上縮めた。

エヴェレスト登山者の多くは、途中でキャンプを張りながら数日かけて頂上を目指す。しかし曾さんは1日と少しで登り切った。

Tsang Yin-Hung, 45, who scaled Mount Everest in less than 26 hours

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画像説明, 曾さん(中央)は下山後、ネパールの首都カトマンズで記者団の取材に応じた

曾さんは下山後の30日、ネパールの首都カトマンズで記者団に、「安心して喜んでいる。記録更新は目指していなかった。ただ自分自身に挑戦したかった」と話した。

いったん11日に登頂を開始したが、悪天候のため引き返し、10日ほど後の再アタックで最速登頂を達成した。

曾さんは記録達成について、自らの能力とチームワーク、幸運によるものだとロイター通信に述べた。

「私はいつも、一緒に行動するチームや友人に、高みを目指すなら、高い希望を持とうと言っている」

「友人と私の生徒たちに私の取り組んでいることが証明できて、ほっとしている」

Tsang Yin Hung, 45, who scaled Mount Everest in less than 26 hours

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画像説明, 曾さんは2度目の挑戦で世界新記録を達成した

他の登頂記録も続出

エヴェレスト登山をめぐっては最近、新たな記録誕生が続いている。

23日にはアーサー・ミュアーさん(75)さんが、アメリカ人で最高齢の登頂者となった。24日には中国の張洪さんが、全盲の人としてはアジアで初めてエヴェレストの山頂に到達した。

重慶市出身の張さんは、21歳のときに緑内障で視力を失った。今回は3人のガイドの支援で山頂を踏みしめた。

張さんは、「身体障がいがあっても正常でも、視力を無くしても手足がなくても、強い心をもっていれば関係ない」とロイター通信に語った。

新型ウイルスが流行

これら3人の記録樹立者を含め、この春にはこれまで数百人がエヴェレストの頂上に立った。

ネパールおよびエヴェレストのベースキャンプでは、4月中旬以降、新型コロナウイルスの感染が急拡大している。

ネパール政府は昨年、感染対策として、同国側のエヴェレストへの外国人の立ち入りを禁止した。しかし今年4月になり、受け入れを再開した。