トランプ氏と金氏、ハノイで握手 「大成功」期待と米大統領
ヴェトナムの首都ハノイで行われているドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長による2回目の首脳会談は、28日に最終日を迎える。
今回の米朝首脳会談では、朝鮮半島の非核化に向けたロードマップを協議するものと見られる。
昨年6月のシンガポール会談では両首脳が非核化に原則合意したが、その後、具体的な進展はほとんど実現していない。
初日の27日は短い記者会見と1対1の会談、そして「交流のための夕食」にとどまった。この夕食にはマイク・ポンペオ米国務長官と、金委員長の最側近の1人で対米交渉を率いてきた金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長も出席した。
トランプ大統領は夕食後、「今晩はヴェトナムで金正恩と素晴らしい会議と夕食を共にした。とても良い会話だった。明日も続く!」とツイートしている。
初日の様子は?
両首脳はまず、会場のメトロポール・ホテルに用意された両国の国旗の前で握手を交わした。
記者団を前にトランプ氏は、昨年6月のシンガポール会談は大成功だったと強調。一方、朝鮮半島の非核化を求める姿勢を「後退」させるのかという質問は否定した。

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トランプ氏は、「最初の会談は大成功だった。もっと早い展開を望んでいる人もいたが、僕は満足しているし、あなた(金氏)も満足している。自分たちのしていることに納得しながら作業を進めたい」と記者団を前に話した。
トランプ大統領は金委員長を「素晴らしい指導者」だと称え、北朝鮮が経済的に「ものすごく」繁栄するのを手伝えるのを楽しみにしていると話した。
金委員長は、「誰もが歓迎する素晴らしい結果」が得られる自信があるし、そのために最善を尽くすと述べた。
また金委員長との会談に先立ち、トランプ大統領はヴェトナムのグエン・スアン・フック首相らと会談。200億ドル(約2兆2200億円)規模の貿易協定を結んだ。これにはヴェトナムの航空会社によるアメリカ製の航空機や技術の購入などが含まれている。
トランプ氏はツイートで、「ヴェトナムほど栄えている場所は、地上にあまりない。北朝鮮は非核化すれば、同じようにあっという間に繁栄するだろう。ヴェトナムの可能性は史上ほかに例をみないくらい、とてつもない。友人の金正恩にとって、素晴らしい機会だ。どういう結果になるか、間もなく分かる。とても興味深い!」と、ヴェトナムを称賛している。
28日の議題は?
両首脳は28日も、メトロポール・ホテルでさまざまな関連会議に出席する。ホワイトハウスによると、まずは45分間の1対1の会談から始まる。
「合意文書の署名式」はこうした会議の最後に行われる見通し。また、トランプ氏は午後3時50分(日本時間午後5時50分)に記者会見を開くとしている。
合意文書がどういった内容になるかは明らかになっていない。トランプ大統領は27日、休戦状態が1953年以来続く朝鮮戦争の正式な終戦宣言に至るのか質問された際、「どうなるか様子を見よう」と答えた。
北朝鮮メディアの報道
朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、金委員長が北朝鮮の平壌からヴェトナムまでの約4000キロの道のりを移動したことを、全6ページのうち4ページを使って報じ、称賛した。
同新聞は、北朝鮮国民が「限りない興奮と感動」で金氏のヴェトナム訪問に反応していると報じ、金氏が「帰国した際に勝利の報告ができるよう」さらに一生懸命働くよう促した。
労働新聞はさらに、金氏が海外訪問で不在になっていることで不眠に陥る市民もいると付け加えた。
北朝鮮の国営・朝鮮中央テレビに対し、金氏がいなくて「本当に寂しい」と話す女性もいた。
なぜ再び会うのか
2回目の米朝首脳会談では、昨年6月のシンガポールで行なわれた会談での合意内容の土台作りをするものとみられる。
シンガポール会談では両首脳が朝鮮半島の非核化に原則合意したが、具体的な進展はほとんど実現していないし、その後も外交上の成果はほとんど出ていない。
それだけに両首脳は今回、具体的な前進と言える結果が求められていることを重々承知しているだろう。
しかし、トランプ大統領は24日夜、周囲の期待値を下げようとするかのように、北朝鮮の非核化を「急いではいない」と述べた。
ホワイトハウスに各州知事を招いた大統領は、「誰も急がせたくない。ただ実験をしないでほしいだけだ。実験さえしなければ、我々は満足だ」と演説した。
米政府はこれまで、北朝鮮が先に核兵器を手放さなければ、いかなる経済制裁も解除しないとの姿勢を固持している。

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なぜヴェトナムなのか
色々な意味でヴェトナムは理想的な開催地だ。アメリカと北朝鮮の両方と外交関係があるだけでなく、かつては長年にわたりアメリカと敵対関係にあった。それだけに米政府としては、対立を乗り越えて協力しあう事例として強調することができる。

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思想的には、ヴェトナムは北朝鮮と同じ共産主義国だ。近年のヴェトナムの経済成長は目覚しく、共産党の一党独裁が続く中でもアジア有数の成長株だというのが、金委員長にとって好材料だと言える。
なぜ北朝鮮はこれほど孤立しているのか
北朝鮮は1948年の建国以来、金一族三代に支配されてきた。
国民に対する深刻な人権侵害が指摘され、国連は「体系的で広範で甚大な人権侵害」のもとに国民は暮らしていると批判している。
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金委員長は父親の死後、2011年に国の最高指導者になると、叔父・張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の処刑を命じるなど、軍や政府幹部を次々と粛清し自分の地位を確立したと言われる。
韓国の国家安全保障戦略研究所によると、北朝鮮では2012年から2016年にかけて、軍や政府の幹部約140人が処刑された。
経済は厳しく統制され、政府が必要な資金を軍と核開発計画に注ぎ込んでいる一方で、国民の間では食料や燃料など生活必需品が不足している。
報道や情報も国家が徹底的に統制している。NGO「国境なき記者団」の世界報道自由度ランキングは、北朝鮮を最下位に位置づけている。










