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【米大統領選2020】 世論調査を追う どちらが有利か
BBCビジュアル・データ・ジャーナリズム・チーム
(この記事の世論調査データは不定期に更新しています)
アメリカの有権者は11月3日、ドナルド・トランプ大統領がもう4年、ホワイトハウスに住み続けるかどうかを決める。
与党・共和党を率いる現職大統領に挑戦するのは、野党・民主党のジョー・バイデン前副大統領だ。バラク・オバマ前大統領の副大統領として特に有名だが、1970年代から米政界で働いてきた。
各種世論調査の動きを追跡し、勝敗の行方について何が分かり、何が分からないのかを読み解いてみる。
アメリカ全体で両候補の調子は
アメリカ全体で大統領候補の支持率がどうなっているか知るためには、全国調査は参考になる。ただし、選挙結果の予測には必ずしも有効ではない。
たとえば2016年には民主党のヒラリー・クリントン氏が支持率でリードし、トランプ氏より300万票近く多い票を獲得した。しかし、それでもクリントン氏は敗れた。アメリカの大統領選には「選挙人団」という仕組みがあり、州の人口ごとに割り振られたこの選挙人をどれだけ獲得できるかが、大統領を決めるからだ。
この仕組みがあるため、国全体で最も多くの票を獲得したからといって、選挙に勝てるとは限らない。
この点には留意が必要だが、バイデン氏はほぼ1年近くずっと、全国的な世論調査ではトランプ氏に対してリードしてきた。
対照的に2016年の大統領選では、世論調査の結果はこれほど明確ではなく、投票日が迫るとトランプ氏とクリントン氏の支持率の開きはわずか数ポイントに過ぎなかった。
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どの州が勝敗を決めるのか
クリントン氏が2016年に思い知ったように、アメリカの大統領選では獲得する票の総数よりも、どの州で票を得るかの方が大事だ。
ほとんどの州はほぼ常に、同じような傾向で投票する。つまり、どちらの候補が勝つか分からない、両候補に勝てる可能性がある州というのは、実はごくわずかだ。大統領選の行方を決めるのは、いわゆる「激戦州」と呼ばれるこの一握りの州なのだ。
大統領候補に直接投票するのが選挙人だ。その人数は、州の人口ごとに割り振られる。選挙人の総数は538人。つまり、候補が勝つには270人の選挙人の票が必要となる。
特に人口が多く、よって選挙人の数も多い激戦区では、両陣営の選挙運動が特に活発になる。
激戦州でリードしているのはどちら
世論調査によると、バイデン氏は工業地帯のあるミシガン、ペンシルヴェニア、ウィスコンシンの各州でリードしている。いずれもトランプ氏が2016年に、得票率の差わずか1ポイント未満で獲得した州だ。この3州での勝利が、トランプ大統領の実現に大きく寄与したと言われている。
そして今回は、ペンシルヴェニア州が特に、両候補にとって重要な州になりつつある。
新型コロナウイルスの影響は
今年初めから、新型コロナウイルスの感染拡大が世界中で大問題になっている。そうした中でアメリカでは、トランプ大統領の対応をどう評価するかが、支持政党によってあからさまに分かれている。
3月半ばに国家非常事態を宣言し、感染対策に500億ドルの連邦政府予算を充てると発表した時点で、トランプ氏の支持率はピークに達した。主要調査会社イプソスによると、この時点のトランプ氏支持率は55%だった。
しかし、この時点で大統領を支持したかもしれない民主党支持者はその後、こぞってトランプ氏批判に転じた。一方で、共和党支持者はその後も依然として、自分たちの大統領を支持し続けた。
ただし、その後の直近データを見ると、南部や西部で感染が再び広がるに伴い、トランプ氏の支持者でさえ大統領の対応を疑問視し始めたかもしれない。共和党支持者による支持率は、7月初め時点で78%に下がっている。
10月初めにはトランプ氏自身が陽性と判定され、ホワイトハウスや共和党関係者の間でも感染発覚が相次いだ。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると(日本時間11月2日夜現在)、アメリカで確認された感染者は累計920万人を超え、23万1000人以上が死亡している。
トランプ氏はパンデミックについて「角を曲がりつつ」あると繰り返しているが、バイデン氏は「科学を無視」してパンデミックを「軽視する」トランプ氏を批判している。
世論調査は信頼できるのか
世論調査は信用できないと切り捨てるのは簡単だ。2016年には間違えたじゃないかと。トランプ氏もしばしばそう言う。けれども、これはそっくりそのまま本当だというわけではない。
4年前、ほとんどの全国調査はクリントン氏が数ポイント差でリードしていると示していた。これが間違っていたというわけではない。実際に、得票数でいえばクリントン氏の方が300万票、多かったのだ。
確かに2016年の調査各社にはミスもあった。特に深刻だったのは、大学を卒業していない有権者の動向を正確に把握できていなかった。このため、いくつかの主要激戦州でトランプ氏が実は優勢だという状態が、選挙終盤になるまで把握されていなかった。ほとんどの調査会社は、この欠点をすでに修正している。
しかし今年は、新型ウイルスのため例年よりも不確定要素が多い。新型ウイルスは経済に影響しているし、有権者の投票にも影響するかもしれない。