カナダ西部の学校などで銃撃、少なくとも9人死亡 実行犯は自殺か

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カナダ西部ブリティッシュコロンビア州タンブラーリッジの学校などで10日、銃撃があり、少なくとも9人が殺害され、約25人が負傷した。負傷者のうち少なくとも2人は重傷か重体という。警察の調べによると、容疑者は死亡しており、自殺したとみられる。カナダのマーク・カーニー首相は、事件に「衝撃を受けている」とソーシャルメディアでコメントした。
地元警察によると、10日午後1時20分(日本時間11日午前5時20分)ごろ、学校で銃撃が起きたとの通報があった。
調べによると、犠牲者6人と容疑者が校内で死亡しているのが発見された。さらに被害者の1人が、病院へ搬送中に死亡した。ほかに2人の遺体が、近くの住宅で見つかった。
襲撃中に送信された警報は、容疑者を「茶色の髪で、ドレスを着た女性」と特定していた。警察は襲撃者の身元は把握済みだとしているが、これまでのところ名前も性別も公表していない。
警察はまた、使用された銃の種類や、犠牲者の年齢も特定していない。
2021年の国勢調査によると、町の人口は約2400人。事件のあったタンブラーリッジの学校は、12歳から18歳の生徒175人が通っているという。
カナダの連邦警察、王立カナダ騎馬警察(RCMP)の幹部は記者会見で、銃撃事件発生の通報を受け、学校から生徒と職員約100人が避難したと説明した。
RCMPのケン・フロイド警視正は、警報で特定された「茶色の髪でドレスを着た女性」と、校内で遺体で発見された容疑者は同一人物だと認めた。実行犯の動機は不明だとして、「理由の特定には苦労するだろうが、何が起きたのか知るために最善を尽くす」と話した。
遺体が見つかった住宅と、学校の間には関係性があることは分かっているが、現時点では公表しない方針という。
ブリティッシュコロンビア州のデイヴィッド・イービー州首相は記者会見し、通報から2分以内に現場へ到着した警察官が、多くの命を救った可能性があると説明。警察の素早い対応によって、「壊滅的な悲劇がさらに深刻になるのを防ぐことができた」と州首相は述べた。

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タンブラーリッジのダリル・クラコウカ町長はカナダ放送協会(CBC)に、小さい街の住民は結束が強く、自分はおそらく被害者全員を知っているだろうと話した。「私は彼らを住民とは呼ばない、家族と呼ぶ」のだとも述べた。
町会議員で、妻が襲われた学校で教えているというクリス・ノーバリー氏はBBCに対して、妻から学校がロックダウン状態だと知らされたものの、妻の無事が確認できるまでに時間がかかったと話し、「愛する人が危険にさらされていると分かった時の暗たんたる気持ちと恐怖は、とても言葉にならない」と述べた。
さらに、「ここでは誰も玄関に鍵をかけない。実に安全なコミュニティーで、犯罪の心配をする必要がなかった」とも町会議員は述べ、「町にはパトカーが3台だ。とても小さい町、小さいコミュニティーで、誰もが被害者をみんな知っている。みんな友達で、友達の子どもたちだ」と話した。
カナダのカーニー首相は、事件に「衝撃を受けている」とソーシャルメディアでコメントし、「恐ろしい暴力行為に愛する人を失った家族や友人たちに、祈りとお悔やみをお伝えする」「危機に際して一つにまとまれるのが、この国の最善の部分だ。私たちの共感力と連帯とお互いへの思いやりが、この国の最善だ」と書いた。さらに、「カナダ政府はこの恐ろしい悲劇を前にしたブリティッシュコロンビアの人全員を支えている」とも強調した。
ロイター通信によると、カーニー首相は今回の事件を受け、ドイツ訪問の予定を中止したと首相府が明らかにした。
カーニー首相は、60以上の国家元首や政府高官が参加するミュンヘン安全保障会議に出席する予定だった。
カナダの銃規制はアメリカより厳しく、大勢が犠牲になる殺傷事件の発生はアメリカに比べるとはるかに少ない。
カナダでは2020年4月に東部ノヴァスコシア州で、女性警察官を含む少なくとも18人が死亡する事件があり、死者数はこれが過去最多。
1989年にはモントリオールの理工科大学が襲撃され、女性14人が殺害された。





