【2026年サッカー男子W杯】 スペイン、ベルギー破りベスト4 メリノが土壇場決勝ゴール

画像提供, Getty Images
アドワイド・ラジャンBBCスポーツ記者
サッカー男子ワールドカップ(W杯)北中米大会は10日(日本時間11日)、アメリカのロサンゼルス・スタジアムで準々決勝があり、スペインが2-1でベルギーに勝ち、準決勝に進出した。スペインのベスト4入りは、優勝した2010年大会以来。
ミケル・メリノが再びスペインのヒーローとなった。途中出場して後半43分にゴールを決め、チームを勝利に導いた。
アーセナルMFのメリノは今大会、ベスト16のポルトガル戦でも途中出場し、後半46分に決勝ゴールを挙げていた。接戦となったこの日の準々決勝でも、またしても終盤、勝敗を分けるゴールを決めた。
1-1の同点で延長戦に突入かという時だった。スペインのパウ・クバルシの20メートル超のシュートを、ベルギーのGKで、負傷したティボ・クルトワに代わって投入された控えのセンネ・ラメンスが弾いた。ボールがゴール手前にこぼれると、メリノが素早く反応。ゴール上部に突き刺した。
ダニ・オルモとの交代で出場したメリノは、この時まだ、ピッチに立って117秒しかたっていなかった。
スペインはこの試合、前半30分にファビアン・ルイスのゴールで先制した。しかし、前半終了4分前、ベルギーのシャルル・デ・ケテラーレにヘディングでゴールを決められ、スペインは今大会初の失点を喫した。
ルイス・デ・ラ・フェンテ監督率いる欧州王者スペインは、この勝利により、14日(日本時間15日)に米ダラスである準決勝でフランスと対戦することになった。
スペインの先制点は、右サイドでの見事な連携プレーからだった。ペドロ・ポロとラミン・ヤマルがパスを交換しクロスを入れると、これを受けたオルモがシュート。だがこれは、クルトワに阻まれた。
しかし、こぼれたボールを、ペドリに代わって先発出場していたパリ・サンジェルマンMFのルイスが蹴り込む。すると、ベルギーのティモシー・カスターニュの足の間を通ってゴールに。2010年W杯の王者スペインが、序盤の支配に見合ったリードを奪った。
だがその11分後、ベルギーはカスターニュがクロスを上げると、デ・ケテラーレがスペインのクバルシの前に入り込み、頭で力強く合わせた。このシュートが決まり、試合は同点に。これで、今大会で649分間続いていたスペインの驚異的な無失点記録が途切れた。
後半開始直後、スペインのDFアイメリック・ラポルテがヘディングで返したクロスボールが、ペナルティーエリア内でチームメートのロドリの腕に当たり、ルディ・ガルシア監督率いるベルギーはPKを求める場面があった。一方、スペインのミケル・オヤルサバルのシュートは、機敏な相手GKクルトワに阻まれた。
レアル・マドリードGKのクルトワは好プレーを見せていたが、筋肉のけがと思われる症状に見舞われ、後半26分に涙ながらにピッチを去る羽目になった。
これが試合の行方を左右した。代わって出場したマンチェスター・ユナイテッドGKのラメンスは、代表3試合目の出場だったが、クバルシのシュートをキャッチしきれず、メリノに至近距離から押し込まれた。
ベルギーの無念の敗退がこれで決まり、スペインは2度目のW杯準決勝進出を果たした。準決勝でスペインはフランスと対戦する。
分析:スペインは精彩欠き準決勝で立て直し必要、ベルギーはまたも及ばず
スペインは、2010年に初の、そして唯一の優勝を果たして以来、W杯ではあまり良い思い出を作れていない。2014年はグループステージ(1次リーグ)敗退に終わり、2018年と2022年は連続してベスト16で敗れた。
しかし、デ・ラ・フェンテ監督は再び最高レベルで戦えるチームを築き上げた。ユーロ2024優勝がその実力を証明している。
そのため、専門家らが今大会の優勝候補の一角にスペインを挙げたのは驚きではなかった。そしていま、優勝まであと2勝というところまで来ている。
とはいえ、今大会でスペインがまだ本調子ではないという事実は変わらない。
ポルトガルには、アディショナルタイムのメリノの決勝ゴールで1-0で辛勝。この日もまた、土壇場での勝利だった。
一方のベルギーは、準々決勝のキックオフの前にすでに、厳しい状況に立たされていた。アマドゥ・オナナがアメリカ戦(4-1で勝利)で前十字靭帯を断裂し欠場。キャプテンのユーリ・ティエレマンスもウォームアップ中に負傷した。これで中盤から主力選手2人を失っていた。
それでもガルシア監督率いるベルギーは、スペイン相手に堅守を貫いた。スペインは先制点以降、決定機をほとんどつくれなかった。2度の優勝を誇るフランスを破るには、スペインはさらに高いレベルでのプレーが求められる。
スペインの今大会の大きな強みは守備だったが、この試合でついに得点を奪われた。ヤマルは依然として本調子には至っていない。
10代のFWヤマルは、数回にわたりクルトワを脅かした。ペナルティーエリアの端で見事な足さばきを見せ、シュートがサイドネットを揺らす場面もあった。
しかし、ルイスのゴールに関係したのと、いくつかの輝かしいプレーを除いて、彼は試合の中心から外れていることが多かった。スペインは、準決勝の前日に19歳になるこのバルセロナのスター選手に、さらなる活躍を期待することになる。
ベルギーの「黄金世代」にとっては、これは痛ましい敗退となった。彼らは主要タイトルを獲得する潜在能力をもちながら、またもそれを発揮することができなかった。
GKクルトワ、ケヴィン・デ・ブライネ、トーマス・ムニエ、レアンドロ・トロサールなど、多くのベルギー選手にとっては、これが最後のW杯になる可能性が高い。
記録的な得点選手のロメル・ルカクにとってもそうだ。彼はこの試合、途中出場したが、今大会の得点を3からさらに伸ばして逆転劇を演出することはできなかった。















