ロシア軍、占領地の市長をまた拉致か ウクライナ側は「テロ戦術」と非難

ウクライナ政府は13日、ロシア軍が占領した地域で再び市長を拉致したと非難した。

ドミトロ・クレバ外相は、南部ドニプロルドネ市のイェウヘン・マトヴェイェウ市長が拘束されたとツイート。ロシアの「テロ」戦術を非難している。

ロシア軍は先にも、メリトポリ市のイヴァン・フェドロウ市長を拉致したとみられており、その後、同市では新たな市長が任命された。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も、ロシアが同国を分裂させるために「擬似共和国」を作ろうとしていると非難した。

「新たな現実」

メリトポリのハリーナ・ダニリチェンコ新市長は、初めて公の場に姿を現した際、「過激派行動」に参加しないよう住民に呼びかけた。また、「新しい現実の下での基本メカニズム」の構築を主要任務とすることを宣言した。

12日には数百人が市役所の外で抗議行動に参加し、侵攻3日目にロシア軍が街を占領して以来、協力することを拒んでいたフェドロウ前市長の釈放を要求した。

フェドロウ氏が最後に目撃されたのは11日の夜。頭から袋をかぶせられ、数人の武装した男に引かれて市の危機管理センターから移送された。

ウクライナ当局はこの事件の動画を公開し、武装した男たちはロシア兵であると述べた。

フェデロウ氏は先週初め、BBCの取材に対し、「私たちはロシア人とは一切協力していません」と語っていた。

「ロシア人は私たちを助けようとしなかったし、助けることもできない。私たちも彼らの助けは要りません」

ロシア当局はフェデロウ氏の失踪についてコメントしていないが、ロシアが支援するウクライナ東部ルハンスクの検察庁が同氏を「テロ活動」で訴えたと報じられている。

ウクライナのゼレンスキー大統領はフェドロウ氏の即時解放を要求し、イスラエル、ドイツ、フランスの各首脳に、ロシアに圧力をかけて同氏を解放するよう要請した。

また、12日夜の最新のビデオ演説では、ロシアがウクライナに「疑似共和国」を作ろうとしていると非難。

その上でロシアが支配するへルソン地方で協力を拒否している人々を称賛した。

ヘルソンの評議会は先に、ロシアが「人民共和国」創設のための住民投票を計画しているとの指摘に対し、「これまでも、現在も、これからも、ウクライナ統一国家の譲れない一部である」ことを再確認する決議を採択している。

ゼレンスキー氏はまた、「特定の人物」に対し、いかなる協力も個人的に悲惨な結果を招くと警告した。これはメリトポリのダニリチェンコ新市長を指しているとされる。