オミクロン変異株、南アの報告前にオランダで存在

オランダの保健当局は11月30日、新型コロナウイルスのオミクロン変異株について、これまで考えられていたより早く同国内に存在していたことがわかったと発表した。

オランダの国立公衆衛生環境研究所(RIVM)によると、同国で11月19~23日に採取された検査サンプル2個でオミクロン株が検出された。特別なPCR検査で、スパイクたんぱく質に異常が見られたという。

これは、南アフリカが最初のオミクロン株を報告した同24日より前に、オランダにオミクロン株が存在していたことを示している。検査を受けた人がアフリカ南部を訪れていたのかは不明。

認識されていたより早く、オミクロン株がオランダに入っていたことが分かったが、アフリカ南部で検出されるよりも前にオランダに入っていたと判明したわけではない。

世界保健機関(WHO)によると、南アフリカでは11月9日に採取された検査サンプルから、最初のオミクロン株が確認された。

28日到着便で多数の感染者

オランダではこれまで、28日に南アフリカからアムステルダムに到着した航空便2便によって、オランダ国内にオミクロン株がもたらされたと考えられていた。

それらの便では、乗客61人が新型ウイルスへの感染が確認され、うち14人からオミクロン株が検出された。

RIVMは、それらのオミクロン株にはさまざまな種類があったと説明。「このことから、感染者は別々の場所で別々の感染源からそれぞれ感染した可能性がとても高い」とした。

アフリカ南部が孤立状態

オミクロン株の出現を受け、アメリカ、カナダ、イギリス、欧州連合(EU)などが、アフリカ南部からの渡航者の入国を規制している。

一方、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、アフリカ南部が孤立状況に置かれている状況を「深く懸念している」と述べた。

「アフリカの人々は、ワクチン接種率が不道徳なほど低いことについて、責められる立場にはない」

南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は、アフリカ南部が不当な差別を受けていると主張。変異株の感染拡大を防ぐうえで、渡航禁止の効果は大きくないと述べた。

「優れた科学は罰せられるのではなく、称賛されるべきだ」とした。