【東京パラ】 自転車女子のストーリー、17個目の金メダル 英パラ史上最多

ケイティ・フォーキンガム、BBCスポーツ

東京パラリンピックで2日、自転車女子のイギリス代表、サラ・ストーリー(43)が通算17個目の金メダルを獲得し、同国のパラリンピック最多記録を打ち立てた。

ストーリーは、富士スピードウェイでこの日あった自転車の女子ロードレースC4-5(運動機能障害)で優勝し、2012年ロンドン大会以来のタイトルを守った。これで金メダルの数は、それまでイギリスで最多だったマイク・ケニーを1個上回った。

ストーリーに7秒遅れてゴールしたチームメートのクリスタル・レーン=ライト(35)は銀メダルを勝ち取った。

男子ロードレースC1-3(運動機能障害)もイギリスが金銀を独占。劣悪なコンディションの中でベン・ワトソンが2個目の金を、フィン・グレアムが銀を獲得した。

「ほかの人のことのよう」

ストーリーはチャンネル4のインタビューに、「少し胸がいっぱいになっている。まるで誰かほかの人のことのように思える」と語った。

「レースについては本当に何も説明できないし、計算もできない。でも最初にゴールできて最高に気分が良かった」

今大会でストーリーが獲得した金メダルはこれで3個目。1992年のバルセロナ大会で水泳選手としてデビューして以来、今回は8回目のパラリンピックだった。

ストーリーは8月25日の自転車トラックの3000メートルパーシュートC5に続き、31日にあったロードのタイムトライアルC5でも金を獲得。ケニーの記録に並んでいた。

ストーリーがパラリンピックで獲得したメダルの合計は28個になった。2008年北京大会で自転車競技にデビューしてからは、金メダルしか獲得していない。

地元のようなコンディション

2日の天候はストーリーの地元マンチェスター近郊のものに近く、雨と濃い霧のためにスタート地点は視界が悪かった。その中でストーリーは、レーン=ライトとともに先頭集団にいた。

イギリス勢は6周のうち2周目の終盤でケルスティン・ブラハテンドルフ(49、ドイツ)に引き離された。ブラハテンドルフはチェックポイントで25秒の差をつけた。

中間地点でブラハテンドルフは1分以上のリードを奪い、ストーリーを先頭とする集団が後を追った。レーン=ライトも離れなかった。

雨が強くなっていた。イギリス勢はブラハテンドルフに追いつくことができないまま4周を過ぎ、さらに10秒の差が開いた。

しかしレーン=ライトが後続集団の先頭に立つと、大幅にペースを加速。これで流れが変わって集団がブラハテンドルフに追いつき、ラスト2周で5人がメダルを争う展開になった。

ここでイギリス勢2人がもう1段加速した。レーン=ライトとストーリーは他の選手を振り切ってリードを奪い、そのままゴール。ストーリーは2時間21分51秒で優勝すると、ガッツポーズを決めた。

銅メダルは、ストーリーにほぼ2分遅れてゴールしたマリ・パトゥイユ(33、フランス)が獲得。前半でリードしたブラハテンドルフは5位だった。

「私が12歳の時、学校で何をやっても勝てなかった私に母と父が言ったことがある。私は水泳をやっていて、年齢別代表グループに入ることができずにいた。両親は私に『自分に集中しなさい、サラ、ただ自分のベストに集中しなさい』と言い続けた。そして私はずっとそうし続けた」。ストーリーはそう振り返った。

写真で見るストーリーの実績