イギリスではしか症例、3年ぶり 政府が緊急対応

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イギリスで2019年第1四半期(1~3月)に、はしかの発症例が231件確認された。イギリスでは3年前にはしかのウイルスが撲滅されていた。
これを受けボリス・ジョンソン首相は、乳幼児をはしかから守るための緊急対応を行うと発表した。
発表された緊急対応は以下の通り。
- 一般医は、ワクチンを接種していない子供への接種を促進する
- ソーシャルメディア企業は、誤解を招く反ワクチンの投稿を早急に排除する
- ソーシャルメディア企業はまた、正しいワクチンの情報を広めるためのサミットに参加する
- 政府は国民保健サービス(NHS)のウェブサイトを使い、ワクチンの安全性に対する誤情報に対応する
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イギリスでは、MMR(はしか、おたふくかぜ、風しん)の3種混合ワクチンを1歳までと就学までの2回、接種することになっているが、さまざまな理由から接種率が下降傾向にある。
政府は5歳までの接種率目標を95%に設定しているが、2017/18年度の接種率は94.9%だった。
またイングランドでは、2回目の接種まで完了している子供は87%と、目標を大きく割り込んでいる。スコットランドやウェールズ、北アイルランドでは接種率が高いものの、やはり目標には届いていない。
専門家によると、接種率の下降の原因のひとつとして、人々がはしかにかかる可能性を軽視していることがあげられる。また、反ワクチンをうたうメッセージも原因だという。
イギリスで発生するはしかのほとんどは外国で感染した患者が発症するものだが、その後、ワクチンを接種していないコミュニティーで流行する。

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ジョンソン首相は、「人々が必要なワクチンを自分や子供たちに打たない理由は沢山ある。しかし我々は地域社会が正しく免疫を持つために、保健サービスと社会全体で断固とした活動をする必要がある」と話した。
「現代のイギリスにおいて治療可能なこの病気の、感染拡大を防ぐため、親たちにワクチンの安全性を約束し、人々が追加接種を確実に受けるよう指示するところまで、我々にはもっとやれることがある」
王立一般医協会の会長を務めるヘレン・ストークス=ランパード教授は、「我々はいまだに、うそだと証明された1990年代のMMRスキャンダルの被害を受けている。その結果として、多くの若者がはしかのような命に関わる感染症への耐性が低く、惨事を招きかねない。そんなことがなければ、(はしかは)イギリスから根絶されていたはずだ」と話した。
「子どもの頃にワクチンを受けなかった人は、今からでも遅くないことを理解してほしい」
国際問題
マット・ハンコック保健相は、「ワクチンが予防で効果を挙げているからこそ、はしかがどれほどひどい症状になるか忘れがちだ」と話した。
「今回の戦略によって、全ての保健システムが一体となってあらためてワクチンに、特に子供の接種に注力し、今度こそはしかを永久に根絶したい」
はしかは現在、フランスやドイツ、イタリアなどで流行している。
世界保健機関(WHO)によると、年初から7カ月の間に全世界で確認されたはしかの症例は、前年同期に比べて3倍に増えている。
今年はこれまでに36万4808件の報告があった。









