東京五輪の新エンブレム、ネットで提案続々

 デザイン盗作疑惑のために2020年東京五輪組織委員会が大会エンブレムを撤回するという異例の事態を受けて、ツイッターなどソーシャルメディアでは多くの人が自作のデザインを公開して提案している。

組織委が1日にデザインの白紙撤回を発表するや、以前からあったデザインや新しく登場したデザインなどがソーシャルメディアに次々と登場。忍者や鶴といった日本らしい意匠が、「#非公式エンブレム」というハッシュタグで大勢に共有されている。

桜のリースをもう一度

特に人気の高いのが、開催地招致活動に使われたリース(花輪)のエンブレムを再利用しようという提案だ。

Tokyo 2020 candidate city logo is seen before a press conference given by the International Olympic Committee (IOC) member and President of the Japanese Olympic Committee and Tokyo 2020 Tsunekazu Takeda and the President of Japan Sports Association Fujio Cho in Buenos Aires, Argentina on 4 September 2013 during a session of the IOC Executive Board meeting.

画像提供, AFP

画像説明, 招致エンブレムは2011年に発表された

美術大学の学生だった島峰藍さんが作ったこのエンブレムは、日本で特に愛される桜をモチーフにしている。

島峰さんはデザインの着想について2013年のインタビューで、外国の映画で墓に花輪をささげる場面を見たのが人になったと話しているが、2011年の選定当時、オリンピック招致委員会の水野正人副理事長は取材に対して、リースには「再び戻る」という意味もあると説明。「五輪が(1964年以来)再び東京に戻ってくる、そして日本が(東日本大震災と福島第一原発事故から)戻ってくるという意味」の両方があると、希望のモチーフとして提示していた。

ファンアートも

ツイッターなどで特に広く共有されて支持されているデザインのひとつが、イラストレーター「かんかん」さんによる扇のデザインだ。

Tweet by vivakankan showing an alternate fan logo for the Tokyo 2020 Olympic Games with the words "Japan being supported by many people is what I am expressing with the fan".

日の出も

ツイッター・ユーザーの「ざんま」(@zanma1)さんは、デザインは「『日いずる国』日本ですので 日の出をイメージしております」とこのデザインをツイートした。

Logo designed by Twitter user Zanma1 depicting a rising sun

画像提供, Zanma1

忍者作戦も

日本のThe Ninjaというバンドは、手裏剣をモチーフにした自分たちのロゴをもとにしたデザインを提案している。

Logo designed by Twitter user The Ninja depicting the shuriken

画像提供, The Ninja

飛び立つモチーフ

日本で平和と幸運を意味する折鶴も人気だ。日本では折鶴の輪を病気の人の早い回復を祈って贈ったり、平和の象徴として戦争慰霊碑に捧げたりする。

ツイッター・ユーザーのシラトリ(@Shiratori_52) さんは、「力強い日の色『茜』= 努力と情熱、古来から八百万の神々が宿る炎の色とされる『朱』= 聖火、縁起色『山吹』= 障害者の未来 さまざまな願いと誓い、そして平和への祈りを『折鶴』に託す」とツイートで説明している。

Twitter user Shiratori_52 said the Summer Games logo used a red colour symbolising passion and the Olympic flame's "holy fire", while the Paralympics logo's colour represented the bright future of disabled people.

画像提供, Shiratori_52

画像説明, 2羽の折鶴のデザインは「聖火」を表している

Eiji Tamuraさん(@EijiTamura_2015)は、「ゴタゴタしてるので、どさくさに紛れて作りました。 人々の願いを込める折り紙の鶴と桜をモチーフに、日本文化を感じるのを作りました。約10分で。笑」とツイートし、このデザインを掲載した。

"Since the situation is such a mess, I've created my own. I've used origami cranes and cherry blossoms to symbolise people's hopes and so you can really feel the Japanese culture," said Eiji Tamura

画像提供, Eiji Tamura

盗用疑惑

組織委がデザイナーの佐野研二郎氏によるエンブレムを発表したのは8月。「T」の文字を中心に、右上にあしらわれた赤い丸は「鼓動する心臓」を表現したという。ただ、赤い丸のデザインが日本の国旗に似ていると批判する向きもあった。

佐野氏は盗用を否定しているが、ベルギーのリエージュ劇場のロゴとの類似性が指摘されてきた。

composite image showing scrapped Tokyo logo and Theatre de Liege design

画像提供, Tokyo 2020/ Theatre de Liege

画像説明, 撤回された東京五輪エンブレム(左)とベルギーの劇場のロゴ

(追加取材・大井真理子)