BBCロシア特派員が出国 「国家の脅威」として政府がビザ更新せず
モスクワを拠点に20年にわたって取材を続けてきたBBCのサラ・レインズフォード特派員が8月31日、ビザ(査証)切れでロシアを出国した。
ロシア政府は先に、8月末に期限の切れるレインズフォード特派員のビザを更新しないと発表。
また、8月10日に同特派員がベラルーシでの取材からロシアに帰国した際、「国家安全保障上の脅威」だとして入国させなかった。
レインズフォード特派員はその後、荷造りのためだけに入国を許可された。
レインズフォード特派員によると、ロシアの外務省は今回の追放措置は「個人的なものではない」と説明。
2年前にイギリス政府がロシア人記者を追放した件の報復措置だと述べていた。
レインズフォード特派員はベテラン外報記者で、モスクワの前はハバナ、イスタンブール、マドリードを取材拠点にしていた。
モスクワに着任後は、20年にわたってウラジーミル・プーチン政権を取材し続けてきた。
BBCは13日、同特派員への措置は「報道の自由に対する直接的攻撃だ」と非難した。
BBCのティム・デイヴィー会長は声明で、「サラ・レインズフォードの追放は報道の自由への直接的な攻撃で、我々は全面的にこれを非難する」とコメントした。
「サラは傑出した、恐れ知らずのジャーナリストだ。ロシア語を流暢(りゅうちょう)に話し、ロシアや旧ソ連について客観的に、深く取材した報道をしている。彼女の取材により、世界中でBBCを見ている数億人に情報が提供されている」
イギリスの記者がロシアから追放されるのは約10年ぶり。両国関係が悪化する中、双方の報道関係者への報復的対応も厳しくなっている。
