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米ミネソタ州、ICE職員の増派阻止のためトランプ政権を提訴
アメリカのミネソタ州は12日、連邦政府が移民当局職員を州内に増派するのを阻止するため、トランプ政権を提訴した。同州ミネアポリスで7日にルネー・グッドさん(37)がICE職員に射殺されたのを受け、州内をはじめ全米各地で大規模な抗議が相次いでいる。トランプ政権は、訴えを「根拠がない」としている。
ミネソタ州政府は、連邦政府の国土安全保障省(DHS)が移民税関捜査局(ICE)職員を増派するのは、「連邦による侵略」に当たり、違憲だと主張。連邦裁判所に対し、ICEの増派を違法と認定するよう求めている。
同州のキース・エリソン司法長官は記者会見で、ICEの活動が州内の数百万人の生活を混乱させ、「混乱と暴力」を引き起こしたと述べた。
トランプ政権は、ICEの取り締まりは無登録移民を対象にしたもので、取り締まり活動中の職員の安全を確保するために職員の増派が必要だとしている。
これに対してミネソタ州のエリソン司法長官は記者会見で、ICE増派が州内に住む「すべての人の健康と福祉を守る州の主権に基づく権限」に違反していると述べた。
ミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長は同じ記者会見で、ICE職員が人種的プロファイリングに基づいて移民だろうとみなす相手を違法に標的にしていると主張した。市長は、ICEの行動のため緊急通報が増え、そのため市警はICE関連事件の捜査にあたるため残業を強いられていると話した。
「武装して覆面をし、訓練不足の連邦職員を何千人も違法に配備することで、ミネソタ州を傷つけている」と、エリソン司法長官は述べた。
エリソン長官はさらに、トランプ政権が「我々の政治的見解を理由にミネソタ州を迫害している」と非難した。同州では現在、中央政界で野党の民主党が、州知事職を担い、州議会の多数党となっている。
州検察当局は同じ記者会見で、早ければ13日にも裁判所から一時的な差し止め命令を得たい考えを示した。
最近の推定によると、約2000人の連邦職員がミネソタ州に配備されている。
訴えについてDHSのトリシア・マクラフリン報道官は声明で、「キース・エリソンは本日、自分が公共の安全よりも政治を優先していることを極めて明確に示した」、「これは根拠のない訴訟で、我々は法廷でそれを証明することを楽しみにしている」と述べた。
DHSは11日、同州への職員増派計画を明らかにしていた。同省はこれについて、不法移民と犯罪に対抗するために必要な措置だとしている。
ICEを所管するDHSのクリスティ・ノーム長官は11日、米FOXニュースの番組で「ミネアポリスで活動するICEと国境警備当局の職員が、安全に活動できるよう」、「数百人」を増派すると述べた。
イリノイ州と同州シカゴも12日、連邦移民職員による「組織的な爆撃」および「占領」と呼ぶものに対して同様の訴訟を起こした。
イリノイ州司法長官は訴状で、「制服を着用し、軍事訓練を受けた人員が、半自動火器や軍用兵器を携行し、数カ月にわたりシカゴとその周辺地域を荒らしてきた」としている。
グッドさん射殺事件は、アメリカ各地の都市における連邦当局の法執行活動について、激しい議論を引き起こしている。
連邦当局は、グッドさんが車で移民職員をひき殺そうとしたと主張しているが、地元当局はこれに異議を唱え、発砲は必要なかったと述べている。
連邦捜査当局(FBI)が事件捜査を主導している。現地の捜査当局は、自分たちが捜査から締め出されていると批判している。