You’re viewing a text-only version of this website that uses less data. View the main version of the website including all images and videos.
米軍の「麻薬船」攻撃で死亡した男性の遺族、アメリカ政府を提訴
昨年10月のヴェネズエラ沖での米軍による「麻薬密輸船」攻撃で死亡した、トリニダード・トバゴ国籍の男性2人の遺族が27日、米政府を相手取り、米マサチューセッツ州ボストンの連邦裁判所に提訴した。
訴えを起こしたのは、昨年10月14日の船舶攻撃で死亡したチャド・ジョセフ氏とリシ・サマルー氏の遺族。
遺族の弁護士の1人は声明で、この船舶攻撃は「無法な冷血殺人、娯楽のための殺人、見せ物としての殺人」に等しいと主張した。
アメリカは昨年9月以降、カリブ海と東太平洋で少なくとも36隻の船舶を攻撃し、合わせて120人以上を殺害している。ドナルド・トランプ政権は一連の攻撃について、アメリカ人の命を奪う麻薬を運ぶ「麻薬テロリスト」を標的としたものだと説明している。
アメリカ側はこうした攻撃を、麻薬密輸業者との非国際的武力紛争と位置づけている。しかし法律の専門家たちは、紛争に関する法律に違反している可能性があると指摘している。
今回の訴訟は、アメリカの公海死亡者法に基づくもの。同法は、公海上での不法な死亡について遺族が提訴することを認めるもので、外国籍の者が、国際法違反を理由に米国内の裁判所に提訴することも可能だ。
原告のジョセフ氏の母親とサマルー氏の妹は、両氏はヴェネズエラで漁業と農業に従事し、トリニダード・トバゴへ戻る途中で船が攻撃されたと訴えている。
ジョセフ氏の母サリーカー・コラシン氏は、息子が何か悪いことをしたと米政府が判断したのであれば、息子を殺害するのではなく、拘束して起訴し、拘束すべきだったと付け加えた。
訴状では、ジョセフ氏とサマルー氏はアメリカに対する軍事的敵対行為に関与しておらず、2人の殺害は「不法な死亡」とみなされるべきだと主張している。
米国防総省はこれまでのところ、コメント要請に応じていない。
米軍の船舶攻撃をめぐっては昨年12月にも、同年9月15日の攻撃で殺害されたコロンビア国籍の男性アレハンドロ・カランサ氏の遺族が、ワシントンにある米州人権裁判所(IACHR)に訴えを起こしている。