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【米中間選挙】 アリゾナ州知事選、トランプ氏推薦の選挙否定派候補が敗退
サム・カブラル(ワシントン)、オリヴァー・スロウ(ロンドン)
米中間選挙のアリゾナ州知事選で、民主党のケイティ・ホッブス候補が共和党のキャリ・レイク候補に勝利することが確実になったと、米CBSニュースが14日伝えた。
ホッブス氏は勝利宣言で、「この分断の中にあって」全ての州民のために働くと述べた。「この分断の時にも、私たちを結び付けるものの方がたくさんあると信じている」と、ホッブス氏は強調した。
一方でレイク氏は、自分の票の一部が集計されておらず、自分が落選したというこの結果は正しくないと示唆する発言をしている。
レイク氏は、2020年大統領選でドナルド・トランプ前大統領(共和党)が勝ったとする、誤った主張を広めてきた。今回の知事選ではトランプ氏から推薦を受けていた。
今回の結果は、そうしたレイク氏を非難するものとなった。同氏は選挙期間中、BBCの取材でもトランプ氏について、客観的な根拠を示さないまま「前回の選挙で勝った」ので2024年大統領選に再出馬する必要などない、「猛烈な勢いで戻ってくる」と述べていた。
2020年大統領選に不正があったという証拠はない。
他方、連邦下院の主導権争いは、投票からほぼ1週間がたってもなお接戦状態が続いている。
過半数を占めるには少なくとも218議席の獲得が必要で、当初は優勢とされてきた共和党も、実現の見込みが低下している。
BBCが提携するCBSの推定では、14日夜(日本時間15日昼)の時点で、共和党は215議席、民主党は211議席をそれぞれ獲得している。
下院選でまだ議席の行方が判明していないのは、ほとんどがカリフォルニア州やアリゾナ州など西部や南西部の州の選挙区だ。
選挙否定に「強い拒絶」
上院は、与党・民主党が主導権を維持した。
ジョー・バイデン政権は選挙前、議会のコントロールを失い、政策課題を進められなくなることを懸念していた。
バイデン氏は14日、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれているインドネシアで記者会見に臨み、議会の上院と下院で主導権を握る党が分かれた場合、民主党は「政権の立場を維持」できるが、有権者は「多くを期待」すべきではないと述べた。
バイデン氏はまた、今回の中間選挙で、「アメリカが行動する準備ができて」いることと、「世界に全面的に関与」し続けようと思っていることを、「世界中に非常に強く発信した」と述べた。
バイデン氏はさらに、選挙否定論、政治的暴力、有権者への威嚇を、有権者が「強く拒絶」したと話した。ただ、下院で過半数を取らなければ、民主党は中絶権を法律に明記できないと警告した。人工妊娠中絶は、リベラル派の有権者にとって重要事項となっている。
アリゾナ州知事選でレイク氏が敗れたことで、トランプ氏を支持する選挙否定派の著名候補の敗者がまた1人増えたことになる。しかし、BBCの集計では、少なくとも125人の選挙否定派が今回、下院選、上院選、知事選で勝利している。
民主党の善戦で共和党に影響
Z世代初の連邦議員や、ゲイを公言する初の共和党議員など、新たに選出された議員たちはすでに、オリエンテーションのために首都ワシントンに到着し始めている。
歴史的には政権与党が中間選挙で議席を失うのが普通だが、今年の民主党は、少なくともここ20年の政権与党で最もよい成績をあげたとみられている。
そのため共和党では、上下両院の最高幹部争いに影響が出ている。下院ではケヴィン・マカーシー院内総務が、ナンシー・ペロシ議長(民主党)の後任を狙っている。上院では、ミッチ・マコネル院内総務が続投に意欲的だ。両者は共に、党内の同僚から支持を集めようと躍起だと伝えられている。
共和党には不振の責任の一部はトランプ氏にあるとの声も出ている。そのトランプ氏は週内に、大統領選への再立候補の意向を表明するとみられている。そうした中で、共和党の分断はここ数日で顕著になっている。
かつてトランプ氏を強く支持していたモー・ブルックス下院議員(共和党、アラバマ州)は、2024年大統領選でトランプ氏を候補者にすれば、同党にとって「ひどい間違い」になると述べた。
「ドナルド・トランプは、不誠実、不忠、無能、粗野で、さらに多くの無党派層や共和党員を遠ざけるようなさまざまな特徴をもつ人物だと自ら証明してきた。地下室で選挙運動をする候補者でさえ、彼には勝てる」と、ブルックス氏は米メディアAL.comに語った。